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『カウントダウン・番外』 >
番外5
トニオの店に到着。
1月某日 PM6:15(イタリア料理店『トラサルディー』)
『本日貸切』の札を下げたいつもの店に、 承太郎と仗助が到着したのは予約15分遅れだった。
仗助がホテル前につけたタクシーに乗るのにも時間がかかったため だ。
そんな仗助を承太郎は、急かす事もせず黙って見つめるのみ。
無言の車中は息苦しく、店に着いた時にはほっとした。のに。
(・・・貸切かよォ~!!)
そうだこの人、そういう人だった。と仗助が思ったのもつかの間、
調理場からこの店の主人が現れ、 にこやかに承太郎に挨拶を始める。
「コンバンハ、空条サマ。本日ハアリガトウゴザイマス」
「いや、こちらこそ急な申し出を受けてもらってありがたいぜ」
ドウゾコチラヘ、と案内されたテーブル。
トニオに椅子を引かれて座る承太郎の姿はサマになっていて、 思わず見惚れてしまう。
当然向かい合って座るものかと思っていた仗助だったが、
「そっちじゃねぇ」
じゃあ一体どこかと言えば。
トニオが引いた椅子は、承太郎の隣。
「と、隣ッスか・・・」
思わずたじろいだものの、
「ドウゾ仗助サン」
「仗助」
弱った体で2人分のプレッシャーに耐え切れるはずもなく、 結局おとなしく承太郎の隣に腰を下ろす。
「・・・っ、」
座った瞬間、腰に痛みが走り息をつめた。
その瞬間承太郎がトニオを見やり、トニオはかるく頷く。
それから恒例の『手ノ平ヲ拝見』が始まり、
仗助は必死に抵抗してみたものの承太郎の後でしっかり『拝見』 され、
死ぬほど恥ずかしい思いをしながら承太郎を涙目で睨むも相手はど こ吹く風でワインリストを眺めている。
その姿はやっぱりとてもサマになっていて格好良く、
ああスゲー承太郎さんかっこいい、とか
大人だ、とかワイン飲むから車じゃ来なかったんだな、とか
今日は絶対入れさせねぇ、 とか色んな事を考えて誤魔化そうとしても、
『 ただ今セックスで疲れた体の状態をトニオに委細余さず把握されて ます』という事実から
目をそらすのはかなり無理があって。
手を解放されるや否やテーブルに突っ伏してしまった仗助に、
承太郎とトニオが交わした短い会話が耳に入らなかったのは、 不幸中の幸いと言うべきか。
それは数時間後の彼だけが知り得る事である。
1月某日 PM6:35
トニオの所見によると、承太郎と仗助は
承太郎⇒かるい疲労・性器粘膜のごくかるい炎症
仗助⇒重度の疲労・腰と股関節の疲弊・性器粘膜のかるい炎症・ 直腸とアナルにかるい炎症
全身の皮膚に鬱血
全身の皮膚に鬱血
という、山岸由花子が聞いたら『ホモが!!』 と唾液と共に吐き捨ててくれそうな症状を示していた。
しかしトニオ・トラサルディー。彼は大人だ、 そして愛の国から来たのだ。
「ソレデハ空条サマ、本日ノメニューハ・・・」
「ああ、そうだな」
「“Cucina Afrodisiaca”デスネ、カシコマリマシタ」
如才なく笑顔を見せながら調理場に戻ると、ぐずる東方仗助の声。
普段はもっと張りのある声だと言うのに(その声が『億康』 と連呼する度に腹立たしい気持ちになるのだが)、
今はほぼ何を言っているのか聞き取れないようなくぐもった甘え声 。
恋人の前ではあんな声を出すのだな、と少し意外に思うが、
それより驚くのはそう、 いつもクールに過ぎる位の空条承太郎の声だった。
もしも自分が女だったら、『どうにでもして下さい』 と跪きたくなる位の、
低く、甘い声。
けっして音量はない、 全くと言っていい程その言葉の意味は取れない。
ただ匂い立つような色気だけが濃厚に伝わってくる。
これではあの東方仗助も太刀打ちできないだろう。
(億康サンノ心配ハシナクテ良サソウデスネ・・・)
上機嫌になったトニオに合わせて、パール・ ジャムの活動が活発になった事は言うまでもない。
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プロフィール
名前:キエス
承太郎さんと仗助が好きすぎる変態です。
更新は滞っておりますが、相変わらず愛してます。
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