おかえんなさい

って言うと思うな、仗助は。

突然ですが・・・お久しぶりに更新、という形にさせてください。

イベントお疲れ様でした。

相変わらず神作さんゐあさんと飲む会だったということはヒミツです。
いつも大事なひとときをありがとうございます。

あまりになにもしていないのに気が引けて、なにか書きたいと思ったのですが、
たいしたものではございません。

すみませんー

そばにいるのに、どっかしら遠くを見てる気がする。

 

だからって、それが不満なわけじゃない。

 

全部知りたい、けどそれは俺が知りたいこと、じゃなくて。

 

あなたが俺に知らせたい、あなたのこと。

 

それだけでいい。

 

それが、たくさんになるといい。

 

 

 

間接照明を効かせたおしゃれなホテルの部屋、それもいいけど。

 

あなたが玄関をくぐった途端、少し息を吸って、口から吐いて、また息を吸う。

 

若干肩の力を抜いて、コートをかけて、小狭い部屋を見渡して、また息を吐く。

 

『疲れたでしょ、風呂入ってくださいよ』

 

声をかけると、

 

『ん』

 

ってだけ言って、何となく部屋を見てる。

 

『ほら、タオルとか用意しときます、し・・・』

 

言葉が途切れたのは、急に引き寄せられ抱きしめられたせい。

 

承太郎さんが俺の首筋に顔を埋めてて、唇の感触と吐息があたたかい。

頭ひとつぶん高い承太郎さんの首筋に鼻を摺り寄せる。

息を吸い込むと、ああ、承太郎さんの匂いだ。

 

酸素が薄いところにいた人間みたいだ。

 

必要だったんだ、気づかなかった、いや慣れようとしていた。

足りないからといって他で補えるものではないから。

 

息を吸っては、吐き、お互いのいる空間を存分に満喫する。

 

じりじりと胸を焦がすような幸福感。

 

ゆっくりと体を離した承太郎さん。俺が顔を上げると、

 

『仗助』

 

名前を呼ばれただけなのに。

全身に甘いシロップが浸されていて、ぎゅっと絞られたみたいな感じで、

じわっと涙が出てきて、咄嗟にうつむく。

 

承太郎さんの表情を見たい、それなのに顔が上げられない。

 

顎に承太郎さんの指がかかる。ああもう逃げられない。

 

 

 

承太郎さんの腕に囲われたまま、長いキスをした。

 

ぬるりとした舌の感触に、背中がぞくぞくして、肩が震える。

 

思いの外、承太郎さんに餓えてたみたいで、たまんなくなって。

 

それなのに、承太郎さんは俺からつい、と身を離す。

 

俺が不満げだったのだろうと思うと恥ずかしいところなんだけど、

 

『風呂入ってくる・・・夜は長い』

 

って、ちょっと眉上げて呟いて、

期待と恥ずかしいのとで眩暈がする。

 

でもそっと盗み見た承太郎さんの表情が、

リラックスしつつも切羽詰まったような感じに見えたのでここは引き分け。
 

と思わせてもらうことにした。