ゆかた４

杜王町グランドホテル３２４号室。冒頭の会話に戻り。
 

「オラ仗助、ちゃんと立ってろ」
「や、じょ、承太郎さ～ん・・・」

（うわーわーわーもう無理、つーか何で褌！別にいいじゃんフツーのパンツで！）

素っ裸で立たされた上、普段は触れないところに布地が密着していく。
しかも唯一、その場所を暴く人の手で行われるその動作は、
いつものその行為とは全然違うものだと分かっては、いる。が。

「動くな。ずれちまうだろうが」
「はい～（ひーだってだってそんなトコ承太郎さん、うわああ）」

（うぅ～・・・じ、地獄だ・・・気抜いたらもう勃っちまうしそしたら）

目の前（というより股間の前）で木綿の布を捻ったり通したり、
器用に下着として機能する形に作り上げているその人は。
今のところ真剣な面持ちで作業に没頭しているかに見えるが仗助の欲に敏感で、
気づいたら最後「やれやれだぜ」と心なしか嬉しそうにお決まりの呟きを発して
のしかかってくる。そうなったら、

花火大会に、行けなくなってしまう。それは、避けたい。