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「はよっす、仗助」
「おはよう、仗助君」
始業チャイムぎりぎりで間に合った教室。
億安と康一にあいさつを返し、机にどかりと座る。
「・・・っつ、ぅ」
思わず小さく息をつめたのは、走ってきたせいと、それから。
「オイ仗助ェ、どうしたんだよ?」
「大丈夫?」
関節が甘くなる、という表現がしっくりきそうなこの感覚。
普段はしっかり嵌っているものが、外部の力によって疲弊し緩くなっている、
とでも言えばいいのか。
大丈夫、何ともないぜと笑いながら仗助はかすかに冷や汗をかく。
(うぅ~ヤベぇ、股関節が・・・キてる)
昨日の夕方、下校途中に承太郎の部屋に行った。
チャイムを鳴らすと、いつもとは表情の違う彼がいた。
何というか、目がぼんやりしている。焦点が合っていない。
「・・・じょうすけ。」
どことなくとろり、とした口調で呼ばれ、引き寄せられる。
ぎゅう、と抱きしめられ、次に腕をぐいぐい引っ張られ。
「わ、じょ、承太郎さんっ!?」
ベッドの上に、力任せに引き倒されて。
わあ犯されるぅ!と思った途端、横に彼がドサリ、と倒れこんでくる。
腕が首の下に滑り込んできて、腰に手が回され長い脚が絡んで。
そして頬に当たる厚い唇は・・・規則的な深い呼吸。
「・・・・・・」
それきり動かなくなった承太郎に、仗助は。
(・・・じょ、承太郎さん可愛い・・・ッ・・・グレートッ・・・)
邪魔にならないよう、そっとしておこうと思った。
急ぎで片付けなければいけない論文がある、と言っていたから。
しばらく会えなくても大丈夫、そう自分に言い聞かせていた。
昨夜のメールを見るまでは。
『明日までに仕上げる。』
一文だけの短いメールだったが、まるでそれは福音のようで。
いや正に、仗助にとっては何よりの。
承太郎さんも、俺に会いたいって・・・思ってくれてる?
だとしたら、俺どうしよう。すげえ嬉しい。
でもんなワケあるか?論文って学者にとってスゲー大事なもんで・・・
くそわかんねー、もういい、とにかく明日だ。
と気負い込んで、追い返されるかもしれない不安をはらんだまま
承太郎の部屋を訪れたわけだが。
何のことはない、承太郎はすでに論文の製作を終えていて、
徹夜のぐらぐらな頭で仗助を待っていたのだった。
もちろんその過程は厳しいものだったが、数日ぶりに仗助を目にした途端
そんなものは吹っ飛び、もうとにかく抱きたい、しかし眠い、よしベッドだ。
ぐだぐだに機能しなくなっている脳みそはすっこんでろ、
と言わんばかりに本能のままベッドに仗助を引きずり込み
ブラックアウトした承太郎の夢は、至極安らかなものだった。
プロフィール
名前:キエス
承太郎さんと仗助が好きすぎる変態です。
更新は滞っておりますが、相変わらず愛してます。
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