好き好き大好き１（承→仗）

ふぅ、と息を吐き出し。それは諦めかはたまた。

・・・目の前には涙を浮かべて悔しそうな表情の仗助。
そんなカオも、するんだな。
お前はいつも、明るい顔をしているもんだと思ってた。

その表情をさせているのは。

「・・・仗助」

名前を呼んで、頬に手を滑らせる。
つるりとした感触と、わずかに寄せられる眉。

あぁ、やはり。

やはり、触れてはいけなかったのだ。
触れれば傷つける。
大事に思うほど、壊したくなる。
守りたいとは思う。
だが。

「・・・仗助ッ」

ガッ、と顎を掴んで噛み付くように、呼吸さえできないような勢いでキスをする。

それでも。
慣れちゃいない、おずおずと背に伸ばされる腕が。
苦しそうに眉を寄せながらも必死について来ようとする柔らかい舌が。
その声が、五臓に染み渡る位に甘い。

「んぅう・・・う、ぅん・・・は、承太郎さぁん・・・ン」

ああ、もう。
このまま、死んでしまえたらいい。
そう言ったら、仗助。お前は怒るだろうな・・・